2024.11.29

金属床義歯の値段はどのくらい?義歯・入れ歯の種類や費用を徹底比較

「金属床義歯の値段はどのくらい?」

「ほかの義歯・入れ歯との違いはある?」

「違和感がなく快適に日常生活を送りたい」

上記のような疑問を感じている方は、義歯・入れ歯の治療によって経済的な負担が大きくなり、生活に支障がでないか不安な状態なのではないでしょうか。

とくに義歯や入れ歯の値段は「保険」か「自費」かによって大きく異なり、さらに種類別でも異なります。

また、金属床義歯は大きく分けて3つ種類があるため、よく比較したうえで選択するのが重要です。

本記事では、「金属床義歯の値段について、義歯・入れ歯の種類や費用」を紹介します。また、金属床義歯のメリットや治療の流れ・期間まで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

金属床義歯とは?

金属床義歯とは、入れ歯の土台部分を金属で作製した義歯のことです。

一般的な保険適用の入れ歯は、プラスチック製のため強度が弱く装着時の違和感の原因になりやすいです。

しかし、金属床義歯は金属のため強度も高く、薄く作れるため、装着時の違和感も軽減されます。

また、金属床義歯の素材には、金やバルトクロム、チタンなどがあり、それぞれ特性や費用が異なります。

ただし、金属アレルギーのリスクや費用が高くなる点には注意が必要です。

一方で、金属は熱を伝えやすいため、食事中に温度を感じやすく食事の楽しみが広がります。

金属床義歯の値段・種類

金属床義歯の値段と種類について、以下に3つ紹介します。

  • 1.金(白金加金)
  • 2.チタン
  • 3.コバルトクロム

それぞれ解説します。

1.金(白金加金)

金属床義歯に使用される金合金は、金に白金やパラジウムを加えた白金加金でできています。

金の価格が高いため、一般的には総入れ歯で「80万〜100万円程度」が相場とされています。

一方で、素材の生体親和性が高く、金属アレルギーによるリスクが低いです。

また、耐久性や加工性にも優れており、長期間の使用に適しています。

2.チタン

チタンの金属床義歯は、軽量で強度が高く、耐食性にも優れています。

チタンの金属床義歯の値段は、「50万〜70万円程度」が一般的です。

費用はコバルトクロムよりも高めですが、金(白金加金)よりは値段を抑えられます。

生体親和性が高く、金属アレルギーのリスクが低いため、金属アレルギーの心配がある方にも最適です。

また、熱伝導性が良いため、食事中に温度を感じながら食事を楽しめます。

3.コバルトクロム

コバルトクロムの金属床義歯は、薄く作製でき、装着時の違和感も少ない特徴があります。

費用は総入れ歯で「40万〜60万円程度」が相場とされており、チタンよりも費用を抑えられる傾向にあります。

熱伝導性も良好なため、温度を感じながら食事が可能です。

また、強度も高く丈夫なため、耐久性に優れています。

金属アレルギーのリスクがほかの素材よりも高い場合があるため、ほかの義歯・入れ歯と比較したうえで検討するのが望ましいです。

義歯・入れ歯の比較表

以下に、義歯・入れ歯の比較表をまとめました。

項目

金属床義歯

精密義歯・BPSデンチャー

ノンクラスプデンチャー

シリコン義歯・コンフォートデンチャーインプラント

ハッピーデンチャー

保険義歯(保険適用の入れ歯)

特徴

強度が高く、長期間の使用に適している

美しい見た目でな噛み合わせが自然

柔軟な素材を使用しており、装着感が軽い

違和感が少なく、快適な装着感

標準的な審美性で、日常生活には十分な性能

基本的な機能を備え、日常生活での使用に適している

手術の有無

なし

なし

なし

なし

なし

なし

費用

高額※約20万円〜40万円(部分・総入れ歯)

高額※約30万円〜50万円/1床

中程度※約10万円〜20万円/6歯~

中程度※約15万円〜25万円/4歯~

低価格※約5万円〜10万円

低価格※約3千円~2万円(保険適用範囲内)

審美性

中程度

非常に高い

高い

高い

中程度

低い

噛み合わせ

非常に良い

非常に良い

良い

良い

標準的

標準的

お手入れ

毎食後に取り外して洗浄し、やわらかいブラシで優しく洗い流す。入れ歯専用の中性洗剤を使用し、定期的に歯科でのメンテナンスも必要

流水で洗浄し、やわらかいブラシで優しく汚れを落とす。定期的なメンテナンスが必要

やわらかいブラシで優しく洗い、流水で清潔に保つ。週に一度は入れ歯専用の洗浄剤で浸け置き洗浄が必要

食後に外して流水で洗い、やわらかいブラシで汚れを除去する。専用のシリコン義歯用洗浄剤で定期的なケアが必要

食後に流水で洗い、やわらかいブラシで軽くこすって汚れを落とす。入れ歯用洗浄剤を使った週に一度の浸け置き洗浄をおこなう

毎食後に流水で洗い、やわらかいブラシで汚れを取り除く。定期的に入れ歯専用の洗浄剤で浸け置き洗浄をおこなう

平均寿命
※個人差あり
約7〜10年 約10〜15年 約5〜7年 約5〜7年 約3〜5年 約3〜5年

金属床義歯のメリット・デメリット

金属床義歯のメリット・デメリットについて、以下にまとめました。

メリット

デメリット

  • 留め金が見えにくく見た目もきれい
  • 食べ物の温度感がわかる
  • 汚れにくく清潔感を保てる
  • 薄く小さいため違和感がない
  • 割れにくく耐久性がある
  • 保険適用外のため費用が高い
  • 金属部分が破損すると修理が困難
  • 金属アレルギーのリスクがある
  • 完成までに時間がかかる

金属床義歯は見た目や機能性、耐久性を重視する方におすすめです。

一方で、費用面を重視する方、金属アレルギーがある方、早急に義歯が必要な方にはおすすめできません。

加えて、破損時の修理が難しいため、取り扱いに不安がある方にも適さない場合があります。

また、金属床義歯のメリット・デメリットは、下記の記事で解説しています。

詳細は「金属床義歯のメリット・デメリットは?種類別の費用や選ぶコツまで解説」をご覧ください。

治療の流れと期間

金属床義歯の治療期間は、一般的には「1〜2カ月程度」とされています。

金属床義歯の治療の流れは、以下のとおりです。

  • 初診とカウンセリング:口腔内の初期検査をおこない、歯や歯茎、噛み合わせの状態を確認する。患者の要望や悩みを聞き、治療方針を説明しながら治療計画を立てる
  • 精密検査:必要に応じてレントゲン撮影や口腔内写真の撮影をおこない、顎の骨や歯周状態を詳しく確認する。検査結果をもとに、治療の具体的な手順を決める。
  • 型取り:精密な型取りをおこない、義歯作製に必要な口腔内のデータを取得する。型取りにより、口にぴったり合う義歯の基礎を作る
  • 噛み合わせの確認:型取りのデータをもとに、義歯装着時の噛み合わせや高さを調整する。この段階で適切な位置や高さを確定し、装着感を高める
  • 試適と微調整:試適用の義歯を作製し、実際に口腔内で試着する。装着感や噛み合わせ、見た目を確認し、必要に応じて調整を加える。複数回の試適が必要な場合もある
  • 最終装着:完成した義歯を装着し、患者の口腔内にフィットするか最終確認をおこなう。違和感や痛みがないか確認し、最終調整をする
  • アフターケアと指導:義歯の取り扱いや日々の清掃方法、使用時の注意点について説明する。定期的なメンテナンスを勧め、義歯の長期的な使用に向けたケアを指導する

ただし、治療手順は口腔内の状態や治療内容によっても異なるため、詳しくは担当の歯科医師に相談してみましょう。

歯科医院を選ぶ際のポイント

歯科医院を選ぶ際のポイントは、以下の3つです。

  • 専門性の高い歯科医師が在籍しているか
  • 症例数は豊富か
  • 患者目線の治療・アフターケアを受けられるか

ひとつずつ解説します。

専門性の高い歯科医師が在籍しているか

歯科医院を選ぶ際には、専門性の高い歯科医師が在籍しているかを確認するのが大切です。

歯科治療には一般的な虫歯治療から矯正、インプラントや補綴(ほてつ)などの多岐にわたる分野があり、治療内容に応じた専門知識が求められます。

たとえば、入れ歯の治療を希望する場合には、入れ歯に特化した経験豊富な歯科医師が在籍している医院を選ぶと、治療の精度と安心感が高まります。

特定の分野に精通した医師が在籍している医院では、専門的な診断や治療計画も期待でき、自分の症状に合った治療を受けやすいためおすすめです。

とくに、治療の質を重視する方にとって、専門性の確認は大切なポイントになります。

症例数は豊富か

歯科医院の症例数は、医院の信頼性や技術力を判断するうえでの重要な指標です。

豊富な症例数を持つ歯科医院では、多様なケースに対応してきた経験が蓄積されているため、患者一人ひとりに合った治療が期待できます。

たとえば、金属床義歯の治療の経験が豊富なほど、治療の仕上がりや安全性が高まります。

また、症例数の多い医院は設備が整っていることも多く、最新の技術を導入しているケースも少なくありません。

自分の症状に対応できるかを確認するうえでも、症例数は歯科医院を選ぶ際の大切な基準です。

信頼性の高い医院を見つけたい方は、症例数の豊富さに注目して選ぶのがおすすめです。

患者目線の治療・アフターケアを受けられるか

歯科治療は、患者目線の対応とアフターケアが重要です。

とくに、入れ歯は定期的なメンテナンスが必要なため、治療後の定期検診や調整、清掃指導など、継続的なサポートを提供しているかをよく確認しましょう。

治療前の丁寧な説明や、治療後のフォローアップ体制が整っている医院では、治療内容やプロセスについて理解しやすく、治療中の不安も軽減しやすいです。

また、定期的なメンテナンスをおこなっている医院は、治療後の健康維持をサポートしてくれるため、長期的な口腔ケアにも役立ちます。

患者一人ひとりの希望に寄り添った治療が可能な歯科医院を選べると、安心して治療を進められます。

金属床義歯に関するよくある質問

以下に、金属床義歯に関するよくある質問をまとめました。

  • 金属床義歯はどのくらいの期間使用できますか?
  • 入れ歯の床が薄いと良い理由は?
  • 熱が伝わるメリットはある?
  • 金属床義歯のお手入れ方法は?

金属床義歯はどのくらいの期間使用できますか?

金属床義歯は、適切なケアと定期的な調整をおこなうことで「8年程度」の使用が可能とされています。

ただし、個々の使用状況や口腔内の変化により、寿命は異なる場合があります。

定期的な歯科検診を受け、入れ歯の状態を確認するのが重要です。

入れ歯の床が薄いと良い理由は?

入れ歯の床が薄いと、装着時の違和感が軽減され、発音や食事がしやすくなります。

金属床義歯は強度が高く、薄く作製が可能です。

一方で、口腔内のスペースを有効に活用できるため、自然な感覚を保てます。

熱が伝わるメリットはある?

金属床義歯にすると、食事の楽しみを増やせるメリットがあります。

熱の伝導性が高いため、食べ物や飲み物の温度を感じられるほかに、口腔内の健康維持にも役立ちます。

金属床義歯のお手入れ方法は?

金属床義歯のお手入れ方法は、以下の手順でおこないましょう

  • 毎食後に取り外して流水での洗浄
  • 専用のブラシで汚れを除去
  • 定期的な入れ歯洗浄剤での浸け置き洗浄
  • 就寝時に外して水や保存液に浸して保管

定期的に水や専用の保存液に浸して保管し、乾燥を防ぎましょう。

【まとめ】入れ歯は中長期的に考えて選ぶのがおすすめ

金属床義歯は種類によって、以下のとおり値段が異なります。

  • 金(白金加金):80万〜100万円程度
  • チタン:50万〜70万円程度
  • コバルトクロム:40万〜60万円程度

金属床義歯は、高い耐久性と自然な装着感を持ちますが、ほかの入れ歯と比べて費用が高くなる傾向にあります。

一方薄くて丈夫で、熱伝導性も高いため食べ物の温度も感じやすい点も特徴的です。

金属床義歯は強度が高く長期間使用に適しているため、装着感や見た目にもこだわれます。

とくに日常生活のなかで食事や会話を楽しみたい方は、本記事を参考に、費用や各義歯・入れ歯の種類の特徴を比較して、自分に合った義歯を選んでみてください。

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