2025.12.10

入れ歯の種類と特徴は?最適な入れ歯の選び方まで紹介

「入れ歯の種類とは?」

「入れ歯の種類ごとに特徴が知りたい」

「自分に最適な入れ歯がどれかを判断したい」

上記の疑問をお持ちの方は、最近歯が抜けてしまい、それでも人前に出る機会が多いため、口元の見た目が気になっているのではないでしょうか。

入れ歯には多くの種類があり、残っている歯の本数・材料・構造・見た目・噛み心地などによって分類されます。

本記事では、「入れ歯の種類と特徴や、最適な入れ歯の選び方」を紹介します。

入れ歯とほかの治療(ブリッジ・インプラント)のとの違いまで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

入れ歯の種類 

入れ歯の種類は、以下の7つです。

  • レジン床義歯(保険適用で安価だが厚みがある)
  • ノンクラスプデンチャー(金属バネがなく目立たない)
  • 金属床義歯(薄くて熱が伝わり食事が美味しい)
  • シリコンデンチャー(柔らかい素材で痛みを和らげる)
  • マグネットデンチャー(磁石の力でピタッと固定する)
  • インプラントオーバーデンチャー(インプラントを支えにして安定させる)
  • BPSデンチャー(精密な型取りで吸着力を高める)

それぞれ解説します。

レジン床義歯(保険適用で安価だが厚みがある)

レジン床義歯の最大のメリットは、保険適用により費用が安価であることです。

しかし、強度確保のためにプラスチック(レジン)の床を分厚く作る必要があり、口のなかでかさばりやすい特徴があります。

結果的に、装着時に違和感が出やすく、飲食物の温度も伝わりにくいため、食事の楽しみが損なわれやすいというデメリットが生じます。

費用を抑えたい方には魅力的ですが、装着感や食事の質といった機能面では劣ることを理解しておきましょう。

ノンクラスプデンチャー(金属バネがなく目立たない)

ノンクラスプデンチャーは、見た目の自然さ(審美性)を重視する方におすすめの入れ歯です。

最大の特徴は、従来の入れ歯にある金属製のバネ(クラスプ)を使用しない点にあります。

代わりに、歯茎と同じ色の柔軟な素材で義歯を固定するため、入れ歯が目立たず、非常に自然な口元を実現できます。

審美性と良好な装着感を両立できる優れた種類ですが、保険適用外の自費診療となるため、費用は高額です。

金属床義歯(薄くて熱が伝わり食事が美味しい)

食事の楽しさを重視したい方には、金属床義歯が適しています。

土台となる床部分にコバルトクロムやチタンなどの金属を使用しているため、プラスチックよりも強度が高くなります。

そのため、レジン床義歯よりも大幅に薄く製作可能で、装着時の違和感が軽減されるとともに、金属の高い熱伝導性によって飲食物の温度がしっかりと伝わります。

薄さによる快適な装着感と、温度を感じて食事が美味しく感じられる点が、この入れ歯の大きな利点です。

シリコンデンチャー(柔らかい素材で痛みを和らげる)

噛む時の歯茎の痛みや違和感を和らげたい方には、シリコンデンチャーが有効です。

土台の部分に弾力性のある柔らかいシリコン素材が使用されていることが特徴です。

このシリコンがクッションのような役割を果たし、食事の際に歯茎にかかる衝撃を吸収するため、痛みを感じにくくなります。

また、シリコン素材は歯茎との密着度を高める効果もあるため、入れ歯が外れにくく、より安定した装着感が期待できます。

マグネットデンチャー(磁石の力でピタッと固定する)

マグネットデンチャーは、磁石の力を利用して入れ歯を確実に固定する画期的な治療法です。

このシステムでは、残っている歯の根やインプラントの頭部分に金属を埋め込み、入れ歯側には小型の磁石を装着します。

磁石が引き合う力によって、入れ歯は強力かつ安定的に固定され、外れやすさやズレが大幅に軽減されます。

着脱も簡単で、安定性向上により噛む力も改善されるため、機能性と利便性の両方を手に入れられる方法となります。

インプラントオーバーデンチャー(インプラントを支えにして安定させる)

従来の総入れ歯の不安定さに悩む方には、インプラントオーバーデンチャーが非常に高い安定性を提供してくれます。

これは、顎の骨に埋め込んだ少数(一般的に2〜4本)のインプラントを、入れ歯の確かな支え(土台)として利用する治療法のためです。

インプラントが入れ歯をしっかりと固定するため、食事中や会話中にグラついたり外れたりする心配がほとんどなくなります。

少ないインプラントで高い安定性を実現できるため、費用や外科的な負担を抑え、入れ歯の快適性を大幅に向上させたい場合に適しています。

BPSデンチャー(精密な型取りで吸着力を高める)

BPSデンチャーは、精密な技術を用いて製作される、非常に吸着力の高い高性能な総入れ歯です。

この入れ歯は、単に型を取るだけでなく、お口のなかの筋肉や顎の関節の動きなど、生体機能にもとづいた精密な工程を経て作られます。

その結果、顎の粘膜にぴったりと密着する義歯床が完成し、まるで吸盤のように吸い付く高い吸着力が実現されます。

装着時の安定性や噛み心地、さらには見た目の自然さも両立できるため、入れ歯の質にこだわる方におすすめの選択肢です。

最適な入れ歯の種類の選び方

最適な入れ歯の種類の選び方は、以下の4つです。

  • 人前で話す機会が多いなら「見た目の自然さ」で選ぶ
  • 食事を楽しみたいなら「熱の伝わりやすさと噛む力」で選ぶ
  • 会話や装着感を重視するなら「薄さと軽さ」で選ぶ
  • 長期の生活の質を考えるなら「費用と耐久性のバランス」で選ぶ

ひとつずつ解説します。

人前で話す機会が多いなら「見た目の自然さ」で選ぶ

人前で話したり、笑ったりする機会が多い方は、入れ歯の見た目の自然さを最優先して選びましょう。

そのため、バネを使わないノンクラスプデンチャーや、天然の歯に近い色や形を再現できるセラミックなどの人工歯(自費診療)を選ぶことで、自然で美しい口元を実現できます。

従来の保険診療の入れ歯は、歯を固定する金属製のバネ(クラスプ)が目立つことがあります。

審美性の追求は、自信を持って会話や笑顔を楽しめる、生活の質の向上に直結します。

食事を楽しみたいなら「熱の伝わりやすさと噛む力」で選ぶ

食事の美味しさや噛み心地を重視する方は、「熱の伝わりやすさ」と「噛む力」を基準に選ぶことが大切です。

熱伝導性に優れた金属床義歯を選べば、温かいものや冷たいものの温度をしっかりと感じられ、より美味しく食事を楽しむことができます。

また、マグネットデンチャーやインプラントオーバーデンチャーは安定性が高く、噛む力も向上するため、固いものも比較的楽に噛めるようになります。

保険診療のレジン床義歯は熱が伝わりにくく、食べ物の温度を感じにくいため、味がわかりにくいと感じることがあります。

会話や装着感を重視するなら「薄さと軽さ」で選ぶ

装着時の違和感を最小限に抑え、スムーズな会話を楽しみたい場合は、「薄さ」と「軽さ」に注目して選びましょう。

床部分を極限まで薄く製作できる金属床義歯や、柔らかいクッション素材で歯茎とのフィット感を高めるシリコンデンチャーは、口のなかの違和感を大きく軽減します。

入れ歯が厚いと、舌の動きが妨げられ、発音しにくくなったり話しづらいと感じることがあります。

薄くて軽い入れ歯を選ぶことで、装着していることを忘れるほどの快適さと、自然な発音を取り戻すことができるでしょう。

長期の生活の質を考えるなら「費用と耐久性のバランス」で選ぶ

入れ歯は長期的に使用するものですから、単に初期費用だけでなく「費用と耐久性のバランス」を考慮することが重要です。

自費診療の金属床義歯などは初期費用は高くなりますが、耐久性に優れており、適切なメンテナンスをおこなえば長期間の使用が可能です。

一方、保険診療の入れ歯は安価ですが、素材の特性上、破損しやすく、数年で作り替えが必要になることがあります。

結果的に、耐久性が高く長持ちする入れ歯を選び、定期的なメンテナンスを続けることが、生活の質を高く保つための賢明な選択となります。

入れ歯とほかの治療法(ブリッジ・インプラント)との違い

入れ歯とほかの治療法(ブリッジ・インプラント)との違いを、それぞれ解説します。

ブリッジ

ブリッジは、歯を失った箇所の両隣の歯を削り、橋渡しするように一体化した人工歯を装着する治療法です。

入れ歯と比較して安定性が高く、噛む力も天然歯に近いため、比較的違和感が少ない状態で食事ができます。

しかし、健康な歯を削って土台とするため、土台となる歯に大きな負担がかかり、将来的にその歯を失うリスクを高める可能性があります。

外科手術が不要で短期間で治療が完了するというメリットがある反面、清掃が難しいため、むし歯や歯周病のリスクが高まりやすい点に注意が必要です。

インプラント

インプラントは、欠損部にチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、それを土台として人工歯を装着する治療法です。

顎の骨と直接結合するため、天然の歯とほぼ変わらない咀嚼機能(噛む力)や使用感を回復させることができます。

また、自立した構造であるため、両隣の健康な歯を削る必要がなく、周囲の歯に負担をかけないという大きなメリットがあります。

費用が高額で外科手術が必要、治療期間が長いといったデメリットはありますが、機能性、審美性、長期的な安定性という点でとくに優れている治療法となります。

【まとめ】自分に合う入れ歯の種類を知ってまずは歯科医院へ相談を

入れ歯には、保険適用から自費診療まで、機能性や審美性が大きく異なる多様な種類が存在します。

それぞれの入れ歯が持つ「薄さ」「強度」「熱の伝わりやすさ」などの特徴は、患者様の毎日の生活の質に直結します。

もし「入れ歯の種類で恥ずかしい思いをしたくない」「自分にとって最適な治療法を選びたい」という方は、早めに歯科医院を受診してみましょう。

大宮いしはた歯科では、入れ歯やインプラント、審美歯科など、患者さんの解消したいお悩みに応じて最適なご提案・治療をおこなっております。

現在の歯に関する噛み合わせを改善し、笑顔で食事や会話を楽しみたいと思っている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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