60代で入れ歯の人いますか?使用者の割合や歯を失う主な原因を解説
「60代で入れ歯の人いますか?」
「60代で入れ歯を使っている人が実際にどのくらいいるのか知りたい」
「入れ歯以外との選択肢の違いを知って最適な治療を受けたい」
上記の疑問をお持ちの方は、最近歯が抜けて入れ歯を検討しているけど、周囲に入れ歯の人がどれくらいいるのかわからず正直不安を感じているのではないでしょうか。
結論、60代で入れ歯(部分入れ歯・総入れ歯)を使っている人は普通にいます。
本記事では、「60代で入れ歯の人いるのか、使用者の割合や歯を失う主な原因」を紹介します。
60代で歯を失ったまま放置するリスクまで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
60代で入れ歯の人はいる

60代で入れ歯を使用している人は決して珍しくありません。
入れ歯の使用は「老い」の受け入れではなく、これからの生活を豊かにするための賢明な判断といえます。
また、入れ歯は歯科医院では日常的におこなわれている一般的な治療法です。
周囲に隠している方も多いため気づきにくいですが、多くの同世代が食事や会話を楽しむために入れ歯を選択しています。
恥ずかしさを感じる必要はなく、生活の質を維持するための前向きなステップとして捉えていきましょう。
60代で入れ歯の人の割合

統計データを確認すると、60代における入れ歯の使用率は確かな数字として表れています。
加齢とともに割合は緩やかに上昇しますが、この世代にとって入れ歯は非常に身近な医療デバイスです。
厚生労働省の調査によれば「60代前半で約1.5〜1.8割」「60代後半で約1.9〜2.2割」の方が入れ歯を利用しています。
自分だけが特別に歯を失っているわけではないと知れば、治療への心理的なハードルも下がるはずです。
自身の口腔環境に合わせて適切な治療を受けることは、現代の60代において自然な選択肢となっています。
引用元:令和4年(2022年)歯科疾患実態調査結果の概要 表14|厚生労働省
60代で歯を失って入れ歯が必要になる主な3つの原因

60代で歯を失って入れ歯が必要になる主な原因は、以下の3つです。
- 歯周病
- 虫歯(う蝕)
- 歯の破折や加齢による劣化
それぞれ解説します。
歯周病
60代で歯を失う最大の原因は、歯周病です。
歯周病は抜歯原因の第1位(約37%)を占めており、自覚症状が乏しいまま進行して歯を支える土台の骨を溶かしてしまいます。
引用元:歯の喪失の原因|健康日本21アクション支援システム Webサイト|厚生労働省
とくに60代は免疫力の変化や長年の蓄積により症状が顕在化しやすく、気づいた時には抜歯を宣告されるケースも少なくありません。
痛みがなくても歯茎の腫れや出血を放置せず、専門的なケアを受けることが入れ歯への依存を最小限に抑えるための方法です。
土台をしっかり守ることが、将来的に使い勝手の良い入れ歯を作ることにもつながります。
虫歯(う蝕)
歯周病に次いで多い原因が虫歯であり、とくに大人特有の「二次カリエス」には注意が必要です。
過去に治療した詰め物や被せ物の隙間から再発するケースや、歯茎が下がって露出したデリケートな根元から進行する虫歯が60代では急増します。
若い頃の虫歯と異なり、神経に近い部分から進行するため、気づかぬうちにダメージが深刻化し保存が難しくなることが多いです。
定期的なメインテナンスで過去の治療箇所をチェックし続けることが、急な抜歯を避ける防波堤となります。
日々のセルフケアに加え、歯科医院でのプロフェッショナルケアを組み合わせましょう。
歯の破折や加齢による劣化
意外と知られていない原因が、歯が物理的に割れてしまう「破折(はせつ)」です。
長年の使用により歯に疲労が蓄積していることに加え、特に神経を抜いて脆くなった歯は、強い負荷がかかると枯れ木のように折れてしまう場合があります。
食事の際の強い噛み締めや就寝中の歯ぎしりが引き金となり、根元まで割れてしまうと修復は不可能です。
一度割れた歯を元に戻すことはできないため、抜歯を選択せざるを得ないのが現状です。
過度な負担から歯を守る工夫を取り入れることが、入れ歯が必要な状態を回避するポイントとなります。
部分入れ歯と総入れ歯の違い

入れ歯には「部分入れ歯」と「総入れ歯」があり、残っている歯の状況で選択が決まります。
部分入れ歯は一部の歯を補い「残った歯を維持する」ことが目的ですが、総入れ歯はすべての歯を失った際に「お口全体の機能を回復する」ために用いられます。
構造も異なり、部分入れ歯は金属のバネで隣の歯に固定するのに対し、総入れ歯は歯茎との吸着力で維持する仕組みです。
お口の状態によって最適なタイプは異なるため、歯科医師との相談が欠かせません。
将来の歯の健康を見据え、メリットの大きい形状を選択することが満足度を高めるポイントです。
入れ歯以外の選択肢(インプラント・ブリッジ)

入れ歯以外の選択肢(インプラント・ブリッジ)について、以下に紹介していきます。
インプラント
インプラントは、顎の骨に人工の歯根を埋め込むことで、自分の歯に近い感覚を取り戻せる治療法です。
ほかの歯に負担をかけず、天然歯と同じような強い力で噛めるため、食事や会話の質が格段に向上します。
ただし、外科手術が必要なことや、原則として自由診療(自費)となるため費用が高額になる点は考慮しなければなりません。
また、インプラントを長持ちさせるには、術後の徹底した口腔ケアと継続的な通院が不可欠です。
これからの人生で「食事」という楽しみを最大限に味わいたい方にとって、有力な選択肢となります。
入れ歯とインプラントの違いについては、下記の記事でも解説しています。
詳細は「入れ歯とインプラントの違いは?比較表や治療方法の選び方を徹底解説」をご覧ください。
ブリッジ
ブリッジは、失った歯の両隣にある歯を削り、橋を渡すように一体型の被せ物を固定する治療法です。
入れ歯のように取り外す手間がなく、固定式のため違和感が少ない状態で自分の歯のように使えます。
一方で、支えとなる健康な両隣の歯を大きく削る必要があり、その歯の寿命を縮めてしまうリスクは否定できません。
また、欠損している歯の数が多い場合には適用できないこともあるため、事前の診断が重要です。
短期間で治療が完了し、保険診療内で比較的安価におこなえるケースも多いため、広く普及している方法です。
入れ歯とブリッジはどっちがいいのかについては、下記の記事でも解説しています。
詳細は「入れ歯とブリッジはどっちがいい?入れ歯とブリッジの違いを解説」をご覧ください。
60代で歯を失ったまま放置するリスク

60代で歯を失ったまま放置するリスクは、以下の5つです。
- 隣の歯が動いて噛み合わせが崩れる
- 食べ物を噛み砕けず胃腸に負担がかかる
- 老け顔に見えるなど見た目が変化する
- 認知症やフレイルなど全身疾患へ影響する
- 骨が痩せて将来の治療費がさらに高額になる
ひとつずつ解説します。
隣の歯が動いて噛み合わせが崩れる
歯がないスペースを放置すると、隣接する健康な歯がその隙間に向かって徐々に倒れ込んできます。
歯は互いに支え合って並んでいるため、支えを失うと全体のバランスが崩れ、噛み合わせの悪化を招くためです。
一度崩れた噛み合わせを元に戻すには矯正治療などの大掛かりな処置が必要となり、時間も費用も余計にかかります。
また、噛み合わせの乱れは顎関節症や頭痛の原因にもなり、日常生活に支障をきたす可能性も否定できません。
お口全体のバランスを維持するためには、抜けた場所を早めに補うことが重要です。
食べ物を噛み砕けず胃腸に負担がかかる
咀嚼能率が低下すると、食べ物が十分に細かくならないまま胃や腸へ送られることになります。
大きな塊のまま消化器官へ運ばれることで消化に時間がかかり、胃もたれや栄養吸収率の低下を招くなど、身体全体の健康にマイナスの影響を与えるためです。
バランスの良い食事を心がけていても、肝心の栄養を効率よく取り込めなければ意味がありません。
また、噛みやすい柔らかいものばかりを選ぶ偏った食生活は、全身の筋力低下を加速させます。
胃腸への負担を軽減し、元気に過ごすためには、しっかり噛める環境を整えることが不可欠です。
老け顔に見えるなど見た目が変化する
歯を失うと、それを支えていた口周りの筋肉が衰え、顔の印象が変化します。
歯という支えがなくなることで口元にシワができやすくなり、頬のこけや顎の突き出しによって実年齢よりも老けて見えてしまうためです。
とくに前歯に近い部分を失うと笑顔に自信が持てなくなり、表情が乏しくなってしまう精神的なデメリットも無視できません。
こうした見た目の変化は自分自身の自信を損なわせ、外出やコミュニケーションを避ける原因にもなります。
若々しい表情と明るい毎日を保つために、歯が果たす顔の輪郭サポート機能は重要です。
認知症やフレイルなど全身疾患へ影響する
「噛む」という行為は、脳への刺激や全身の筋力維持と密接に関係しています。
歯がなくなって噛む回数が減ると、脳への血流が低下して認知症のリスクが高まるという研究結果が多くの専門家から発表されています。
さらに、噛めないことによる食の偏りは、全身の筋力が低下する「フレイル(虚弱)」を招き、要介護状態への進行を早めてしまうのです。
お口の健康は、健康寿命を延ばすための「入り口」としての役割を担っているといっても過言ではありません。
全身の病気を予防し、自立した生活を長く続けるために、歯科治療を後回しにしないことが大切です。
骨が痩せて将来の治療費がさらに高額になる
歯がない状態が続くと、その下の顎の骨は刺激が伝わらないために徐々に吸収されて痩せ細っていきます。
放置期間が長ければ長いほど、回復への道のりは険しく、治療コストも大きくなるのが一般的です。
一度骨が痩せてしまうと、将来的にインプラントや入れ歯を希望しても、土台が足りずに大掛かりな骨造成手術が必要になるなど治療の難易度が跳ね上がります。
結果として治療期間は長引き、費用も当初の数倍に膨れ上がってしまうという経済的な不利益が生じます。
将来の自分に対する投資と考え、早いうちに適切な処置をおこなっておくことが、合理的な解決策です。
入れ歯の治療費用の目安

入れ歯治療にかかる費用は、選択する素材や制度によって大きく異なります。
保険診療の場合は3割負担で「約5,000円〜15,000円程度」と、比較的リーズナブルな価格で基本的な機能の回復が可能です。
一方で、装着感や見た目の美しさ、噛み心地にこだわりたい場合は、自由診療(自費)で「10万円〜50万円以上」の選択肢もあります。
保険診療は「最低限の機能回復」を目的としていますが、自由診療は「より快適で自然な生活」を追求するための特別な素材を使用します。
ライフプランや経済状況に合わせて無理のない範囲で最適な治療を選択することが、長く付き合っていくコツです。
【まとめ】60代の入れ歯は「前向きな選択」のひとつ

60代での入れ歯は、新しい人生を健やかに楽しむための前向きな選択肢です。
歯を失う原因やリスクを正しく理解し、放置せずに適切な治療を受けることで、食事の喜びや会話の楽しさを取り戻せます。
もし「60代の入れ歯で不安や恥ずかしい思いをしたくない」「ご自身の歯に最適な治療法が知りたい」方は、早めに歯科医院を受診してみましょう。
大宮いしはた歯科では、入れ歯やインプラント、審美歯科など、患者さんの解消したいお悩みに応じて最適なご提案・治療をおこなっております。
現在の歯に関するお悩みを改善し、笑顔で食事や会話を楽しみたいと思っている方は、ぜひお気軽にご相談ください。



